【神戸事務所】海外業務について
こんにちは!
今回は神戸事務所のシニアマネジャーがお届けします。
私は「GJPプログラム」というあずさの海外赴任プログラムにより、2024年6月末まで約4年間、KPMGドイツ(ハンブルク事務所)に駐在していました。
今回は赴任前・赴任中・赴任後という時系列で、私の海外赴任に関するあれこれをご紹介させて頂きます。
1. 赴任前(のマインドと英語力)
① 入社時の英語力
入社時のTOEICは350点。留学経験どころかパスポートすら持っておらず、「英語なんてものからは一生逃げ切ってやる」と考えていました。
しかし世はグローバル化の時代。規模の大きなクライアントから、それでも海外拠点や海外とのビジネスは当然あります。
当時は上司のマネジャー等が海外案件の対応をされていましたが、個人的には別世界の話(できればかかわりたくない!)として傍観していました。
② きっかけ
その後もマネジャーに上がるぐらいまではノラリクラリとやっていたのですが、その頃にはエンゲージマネジャーとして海外案件対応は必須となってきていました。
自分自身としても会計士としてのキャリアを考える中で、「これ!」といった専門性や強みがないと感じていたことや、諸先輩方の応援やアドバイスもあり、海外赴任を意識するようになりました。
あずさの中で「集中英語プログラム」という海外赴任の登竜門的な研修があるのですが、その受講に最低限必要なTOEICスコアを「根性」でとり、当該研修に参加できることになりました。
かなり厳しいプログラム(と講師の先生)で有名で、しかも私はクラスの中でも底辺の英語力(受講資格ギリギリのTOEICスコアだったので当たり前ですが・・・)だったわけですが、野球部出身の自分にはこれがハマりました。
先生方にも大変かわいがっていただき、ここで一気に(英語力とグローバルマインドが)開眼したと感じています。。
③ ドイツ赴任へ
上記の後も、あずさの他のグローバル研修プログラムや自己学習を併用し、継続的に英語の研鑽に努めました。この頃には「近々海外赴任したい」という気持ちになっていたと思います。
時を同じくしてメインクライアントで2年ぶり2度目のスイス出張があり、1度目は何もできずに終わったのですが、2度目は難しい会計論点を現地クライアント子会社やKPMGスイスと交渉しまとめるということに成功し自信がつきました。
そして、その年の夏に、上述の通りGJPプログラム(いわゆる、ジャパンデスクの担当者として駐在するプログラム)でKPMGドイツ赴任する機会を得ました。
何かを始めるのに遅すぎるということはありません!入社時の英語力に自信がなくても、気にする必要はありません!
2. 赴任中(の語り尽くせない色々)
2020年9月、世の中がコロナ禍の大混乱の中で家族ととともに赴任。異国の地での初めての生活と仕事、想像以上に色々なことがありました。
① 業務
私自身、ドイツではジャパンデスクの日本人駐在員として、主に在欧日系企業のビジネス展開及び日系企業に関与するKPMGエンゲージメントチーム(監査、税務、アドバイザリー・法務とサービスラインは問いません)に対する各種サポート業務に従事しました。ジャパンデスクといってもマネジメントや上司・同僚はドイツ人ですので、彼らとの日常業務は英語を介してのものです。
また業務の内容も、日系企業への営業活動、セミナー開催や刊行物・ニューズレターの発行といったマスマーケティング活動なども含まれていました。加えて、現地日本人会や日本人学校等の組織の理事として日本人社会の発展に寄与する活動にも参画し、これらを通じて現地主要日系企業のマネジメントともリレーションを構築、強化し業務にも生かす形で活動しました。
このように、あのまま日本で監査業務中心に従事していたら出会わなかったであろう業務や人に携わるができ、会計士及びビジネスマンとしての幅や視野が格段に広がりました。
(蛇足ですが、英語に抵抗感がなくなった結果、ドイツ駐在中にUSCPA(米国公認会計士)と、FAS Credential Holderというサステナビリティー会計に関する国際資格を取得し、資格の面でも幅が広がりました。)

日本出張時に開催されたGerman dinner (GJPドイツメンバーや歴代の日本人駐在員などが集まる会)。GJPドイツチームの絆は固いです!
② 生活
ドイツでは家族帯同で、日本人が比較的多く住んでいる町(日本人学校・幼稚園の近く)で暮らしていました。よって、ここでは特に妻の「ママさんネットワーク」を通じて生活の知恵や情報を得ることができ、(色々大変なこともありながら…)快適に生活することができました。普段はご近所同士で助け合い、融通し合って暮らしているので、なんとなく「古き良き日本」のような雰囲気がありました。
私は現地の日本人ソフトボールチームに所属し、日本人学校の関係も含め、素晴らしい仲間と出会うことができました。
休暇には欧州各地へ旅行することが楽しみで、4年間で約20ヵ国を訪れました。複数回訪ねた国もありますし、仕事の出張で伺った国もありますので、本当に欧州中を飛び回っていた印象です。
言葉で形容しがたいほどの絶景や、テレビや本でしか見たことなかった歴史的建造物など、本当に心が震える出会いがありました。

北イタリア・・サンタマッダレーナ村にて(世界遺産・ドロミテ山脈のふもとにある、”ヨーロッパの美しい村30選”にも選ばれている村)
③ 本音
実は、ドイツに到着した頃は日本に帰りたくて仕方ありませんでした。生活のセットアップはハプニング続きで、コロナ禍で社会は混乱、仕事は慣れないし、北ドイツの長く暗く厳しい冬…本当に何年間も暮らしていけるのかと。
しかし、それを乗り越えてからは本当に快適に、安全に生活することができ、私も妻も三人の娘もドイツが大好きになりました。(なんなら、三女はドイツ生まれです。)
業務でも言語、文化、人種、雰囲気、ルールの違いに起因した書ききれないほどのトラブルやハプニングに苦労も多くありましたが、素晴らしい上司・同僚に恵まれ任期を全うすることができました。
帰任時は本当の名残惜しかったです。娘らは今でもドイツ時代のお友達と手紙のやりとりをしています。妻と私も、当時お世話になった方々とはこれからも末永く関係を続けていきたいと考えています。
また、現地で一緒に働いたKPMGメンバーは今でも素晴らしい仲間であり、友人です。
海外で生活し、働き、人と触れ合い、いろいろなものを見聞きするという経験は何事にも代えがたい貴重な経験です!

ハンブルク事務所のメンバーと(ドイツでは11月の聖マルティンの日にガチョウの丸焼きを食べる習慣があり、レストランへ行きました)
3. 赴任後(の海外経験の活かし方)
帰任後は関西を代表するクライアントの大規模監査エンゲージメントでエンゲージメントマネジャーを務めています。また、ドイツ時代のノウハウや人脈を営業活生かした営業活動にも参画しています。
もちろん、英語を使いながら世界中にある子会社や現地の監査人とともに仕事を進めることもあるわけですが、それ以上に海外経験が生きていると感じるシーンは以下です。
① 英語力のみならず、海外でやりぬけたという経験と自信で、少々のことでは動じず前向き対処できる
② クライアント側も海外経験者が増えているため、悩みやお互いの立場をより理解でき、赴任前よりクライアント対応もやりやすくなっている
③ ドイツ時代に築いた内外のネットワークで、業務をより円滑に進めたり、新たな機会を創出できることもある
色々書いたのですが、技術面では「(ドイツで多様なサービスラインや業務の経験をしたため)会計士としての視野が広がったこと」、
精神面では「困難な事象や新たな事象が起きても乗り越えられるという自信がついたこと」が挙げられます。
国際人材に関する充実した研修制度や赴任プログラムは、あずさの強みと自負しています。
逆に言えば(あずさがなぜここに力を入れるかと言えば)、監査法人における国際人材はクライアントからのニーズが高いためで、それはつまり、皆様の活躍の場が広がることを意味しています。
また海外へ行くだけでなく、帰任後の業務機会も充実していることも重要であり、これもあずさの強みと考えています。
海外赴任のためのプログラムや研修制度に加え、帰任後の活躍のフィールドも充分に用意されているのがあずさです!
皆様いかがでしたでしょうか。
本ブログで本ブログが皆様の就職活動の一助となり、また少しでもあずさの興味を持っていただくきっかけとなれば幸いです。
皆様と一緒に働ける日を楽しみにしております!